PS4のブラジル小売価格は1845ドル 〜 ソニー、法外高額の釈明に追われる
- 2013年10月24日
- ハイテク情報
ソニーが11月に発売するプレイステーション4(PS4)は、比較的高い前評価を得ているが、ブラジルでの小売価格が3999レアル(約1845ドル)という非現実的な高価格になるという報道を受け、ブラジルで批判される事態に直面し、その説明に追われた。
NPRによると、ソニーは22日、法外に高い小売価格の理由として、ブラジル政府が輸入電子製品にかける重関税を指摘した。11月15日に発売されるPS4の米小売価格は399ドル。
ソニーの南米事業統括者マーク・スタンリー氏はブラジルでの小売価格について、「我々のお客さんにとってもプレイステーション・ブランドにとてっても良いことではない」「1845ドルのうち63%は、ブラジル政府が輸入電子製品に課税する関税としてもっていかれる」と説明した。
同氏によると、関税のほかにも、「移転コスト(transfer cost)」という21.5%(約400ドルに相当)のシステム輸入税や、ソニーと小売店の取り分となる22%が上乗せされる。
その結果、ブラジルで販売するには、希望小売価格の106.5%を上乗せしなければ採算が取れなくなった。
一方、PS4の競合製品であるマイクロソフト製エックスボックス・ワン(Xbox One)のブラジル小売価格は、2200レアル(約1000ドル)。ブラジル市場ではPS4が致命的に不利になる。エックスボックス・ワンの米小売価格は499ドルと、PS4より100ドル高い。
エックスボックス・ワンも11月に発売される予定で、米歳末商戦期でのPS4との一騎打ちにビデオゲーム愛好家やハイテク報道陣の関心がすでに寄せられている。
ソニーによると、PS4の生産や組み立てをブラジルに移管すれば、関税の大部分が取り除かれ、小売価格を劇的に引き下げられる。しかし、ソニーは現在、PS4を中国にある1社だけで生産しており、既存の供給網生態系にブラジルを組み込むことは現時点では困難な状態にある。
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