リコールのツケはサプライヤーに〜メーカー各社、修理コストも

 GMは7月、リコールに伴うコスト負担をサプライヤーに求める新契約を導入して物議を醸した。自動車メーカー各社は総じて、製品の欠陥に加えリコールに伴う修理コストもサプライヤーに負わせている。

 オートモーティブ・ニューズによると、GMの契約条件は、保証期間の修了後もリコールに対するサプライヤーの責任を継続させる「無期限保証」を新たに設けた。

 自動車部品工業会(OESA)によると、他のメーカーは同様の文言を契約に盛り込んではいないが、サプライヤーに対して損害賠償を求める権利を保有している。無期限保証を導入しているメーカーも複数あるため、GMと他社との間に明確な違いはないと見られている。

 メーカーがサプライヤーとの間でコストを共有することが慣例となっている通常の修理とは異なり、リコールの場合はサプライヤーが全面的に責任を負っている。欠陥問題がティア2以下のサプライヤーに及ぶと話は複雑になる。メーカーはティア1に対し、特定の下請けベンダーから基幹部品を購入するよう義務付けているが、当該部品に欠陥が発生した場合はティア1の責任になることが多く、ティア1のサプライヤーの不満を買っている。

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