微粒プラスチック汚染、LA市内の川でも

 科学者や環境活動家の間で、マイクロビーズ(プラスチックの微粒子)が新しい環境懸念として注目されている。

 ロサンゼルス・タイムズによると、マイクロビーズは洗顔料や身体用洗剤など主にパーソナルケア商品に含まれ、肌の古い角質などを取り除く効果がうたわれる細かい粒状のポリエチレンやポリプロピレン。塩の粒より小さいが土に分解されず、下水処理場でも簡単には除去されないため、浄水処理の過程で潤滑油や殺虫剤に含まれる有害物質を吸収しながら川、海に流れ込み、魚介類などを通して人体にも影響を与える。

 環境団体ファイブジャイヤーズ研究所(5 Gyres Institute)のマーカス・エリクセン氏によると、これはすでに太平洋など世界中の海で見られる問題で「その8割はロサンゼルスのような沿岸部の河川から発している」と考えられている。

 エリクセン氏が先月下旬、ロサンゼルス川の水を調査用の細かい網ですくう実験をしたところ、わずか10分ほどでマイクロビーズが見つかった。発生源などはまだ分かっていない。

 同研究所が五大湖で大量のマイクロビーズ汚染を確認した2012年、周辺都市の市長は、湖の生態系や人体への健康リスクを評価するよう環境保護局(EPA)に要請した。13年には同研究所がパーソナルケア商品メーカーに対し、プラスチックのマイクロビーズの代わりにクルミの殻やアプリコットの種など分解される材料の使用を呼びかける運動を始めた。

 一部のメーカーは商品からマイクロビーズを段階的に排除することに合意した。ジョンソン&ジョンソン(J&J)は、ポリエチレン製ビーズを使う新商品の開発を停止し、現在使っている商品に関しても半分は15年までにほかの材料に代える方針を決めた。

 しかしファイブジャイヤーズはそれでは遅すぎると主張し、「今すぐ顔と川からプラスチックをなくせ!(Get plastic off my face and out of my water now!)」という請願運動を展開している。J&Jの洗顔スクラブ「Clean and Clear」にはチューブ1本に推定約33万個のマイクロビーズが含まれている。

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