SAP、オラクル製品への対応を拡大 〜 インメモリーでは競争激化が必至

 業務ソフトウェア開発大手の独SAPは、米オラクル(Oracle)が2013年6月に市場投入したデータベース・ソフトウェアの最新版「12c」が更新されたことを受けて、SAPのアプリケーション群をそれに対応させることを顧客企業に保証した。SAPは現在、それに向けた各種機能の最終確認を急いでいる。

 コンピュータワールドによると、SAPが自社製品を対応させるオラクル製データベース製品は「12.1.02」版で、昨年に出されたオリジナル版は対象外となる。

 SAPのERPや各種のアプリケーションを使う企業には、オラクルのデータベースと併用する企業も多い。それらの多くは、旧版の「11gリリース2(R2)」を使っているため、SAPとしては、対応保証対象を12c更新版にすることによって、顧客企業が12cに更新することを促し、SAP製品とオラクル製データベースの非互換性率を引き下げたいと考えている。

 SAPは、オラクル製品利用企業を最終的にはSAPの中核製品「ハナ(HANA)」に移行させたいと狙っている。ハナは、インメモリー・データベース・プラットフォームによって高速大量処理を実現し、大企業利用者の間で好評を得ている。

 ハナの人気上昇に危機感を覚えるオラクルでは、ハナに対抗するために独自のインメモリー・プラットフォームを開発中。オラクルは、9月開催予定のオラクル生態系会議「オープンワールド(OpenWorld)」でインメモリー・サービスを発表するとみられる。

 そのため、インメモリー・データ処理プラットフォームにおいてオラクルとSAPの競争が激化すると予想される。

 SAPが12cの更新版を対応対象に指定したことは、SAPがオラクル製データベース製品を後方支援する形となる。その背景には、SAPはこれまで、自社製品をオラクル製データベース製品と抱き合わせて再版してきたという長年の取引関係がある。

 また、SAP製品とオラクルのデータベースを併用する企業は多く、両社の製品における互換性や技術的協調を求める声が強いことも関係している。

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