コムキャスト、TWCを買収へ 〜 米ケーブル業界に激震、当局の審査に注目

 米ケーブル・テレビ(CATV)サービス最大手のコムキャスト(Comcast)は、同業界2位のタイム・ワーナー・ケーブル(TWC=Time Warner Cable)を452億ドルで買収することで合意成立したことを明らかにした。

 同買収案は、両社の株主と米規制当局の承認が必要となる。承認されれば、買収手続きは2014年末までに完了する見通し。

 複数の米報道によると、コムキャストのCATVサービス加入世帯数は約2169万で、TWCのそれは約1119万世帯。業界1位が2位を吸収することで、加入世帯数は3000万を超える圧倒的最大手が誕生することになる。そのため、米司法省の独占禁止法局による審査の結果、拒否される可能性もある。

 米CATV業界では近年、インターネット動画サービスの台頭と浸透を受けて、加入者離れが進行し、営業利益の減少や利益率の低下を招いている。

 コムキャストでは、TWCを吸収して重複業務の統廃合を中心とした運営体制の合理化によって、運営コストを年間15億ドル削減できると見込んでいる。

 TWCについては、同業界4位のチャーター・コミュニケーションズ(Charter Communications)がTWC買収を提案し、最大手のコムキャストに対抗しようと狙ったが、買収提示額が低いと反発したTWC経営陣に拒否された経緯がある。

 コムキャストもTWCも、CATVサービスのほかに、広帯域インターネット接続サービスや動画配信、電話サービスも提供している。

 コムキャストでは、TWCと合併することで、より優れた動画視聴体験やより速い広帯域接続、業界最速の家庭用ワイファイ通信を可能にし、今後の技術革新でも大きな恩恵を消費者に提供できる、と声明を発表した。

 しかし、業界専門家や米消費者の一部は、コムキャストの勢力と影響力が強大化することで、ネット中立性が損なわれる(特定のコンテントやコンテント・プロバイダーに優劣をつけ、配信や接続で公平さを欠く業務の恐れ)懸念を指摘する。

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