中国債券市場初のデフォルト〜上海超日、社債の利払いできず
- 2014年3月10日
- 米国ビジネス
中国・上海のソーラー機器製造「上海超日太陽能科技」(チャオリソーラー・エナジー・アンド・ テクノロジー)は7日、期限を迎えた社債の利払いができず債務不履行(デフォルト)に陥った。
ウォールストリート・ジャーナルによると、チャオリはこれに先立つ4日、金融収縮や資金調達の困難を理由に、10億元の社債に対する8980万元(約1470万ドル)の利払いができない見通しだと警告していた。当面は400万元のみ支払う予定で「残りもできるだけ早く払う努力をするが、他の負債もある」という。
チャオリは、2013年6月末時点で12の銀行に対する約15億元のローン返済が滞っていた。ムーディーズ・インベスターズ・サービスによると、中国本土の債券市場に上場する企業のデフォルトはこれが初めて。
これまでも危機に陥った企業はあったが、瀬戸際で中国政府や公営銀行が救済措置や支払い期限の延長など救いの手を差し伸べてきた。このため多くの投資家は、中国企業は政府に保証されていると考え、社債を購入し続け、成長の維持につながっていた。
中国では、地方政府とつながりのある金融機関や一部企業の間で負債が拡大しており、経済成長の減速による影響の広がりが懸念されている。中国の企業債務は、07年末〜14年1月末に10倍以上に膨れ上がって8兆7000億元に達しており、スタンダード&プアーズ(S&P)は「年内には13兆8000億ドルに達し、世界最多の米国を上回る可能性がある」とみている。
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