世界の原油、10%以上が米国産〜非在来型の大幅増で

 米国は2013年第4四半期に1日784万バレル(bpd)の原油を生産し、世界の原油生産に占める比率は前年同期の9%から10%以上に拡大したことが、エネルギー情報局(EIA)の最新統計で分かった。

 オイルプライス・コムによると、784万bpdのうち322万bpdは、シェール(けつ岩)や砂岩など密度の高い岩盤層から採取される非在来型のタイトオイル(中・軽質原油)だった。そのほとんどは、米国の石油ブームを牽引しているテキサス州のイーグルフォード、ノースダコタ州のバッケンという2カ所の大規模シェールから生産されている。

 イーグルフォードはタイトオイル生産全体の3分の1に相当する121万bpd、バッケンは28%の94万bpdで、両方合わせると米国の原油生産量の27%に上った。EIAによると、タイトオイルの生産が活発なのは世界でもほぼ米国だけで、ほかにはカナダが13年通年で34万bpd(世界生産の10%)、ロシアが12万bpd(同1%)を生産している程度。

 タイトオイル生産は、最初は勢いがあるがその後は徐々に減速する傾向にあるため、生産量の維持が1つの課題。また、米国では在来型の原油生産が減っているため、米石油業界はタイトオイルの生産量維持と在来型の落ち込みの両方に対応するため、今後もシェールで新しい井戸を掘り続けなければならない状況にある。

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