ソラザイムのブラジル工場が稼働〜藻油の商用化へ前進

 藻から抽出した油脂を燃料用に加工するソラザイム(Solazyme、カリフォルニア州)は、輸送燃料としての商用化へ向けた大規模工場をブラジルで開設した。

 ギガオム誌によると、工場はソラザイムが穀物メジャーのブンゲ(Bunge、ニューヨーク州)と提携して建設した。同種の工場としてはこれまでで最大で、フル稼働で年間10万トンの藻油の生産が可能。ソラザイムがイリノイ、アイオワ両州に所有する工場を合わせた生産量の約5倍に上る。

 バイオ燃料の新興企業であるソラザイムは創業から約11年間、栄養補助食品や特殊化学製品の生産を優先することで体力を付けながら、燃料業界への進出の機会を探ってきた。化石燃料と競合するには、量産を通じてバイオ燃料のコストを下げる必要があるからだ。

 ソラザイムは2012年末、カリフォルニア州北部の数都市で藻油の試験販売を行った。

 ブラジル工場では藻油のほか、カプセル化された潤滑油製品エンカプソ(Encapso)が生産される。12年夏に着工された工場は、サンパウロ市のモエマ地域にあるブンゲのサトウキビ工場に隣接する。

 ソラザイムの技術は、効率的な藻の品種開発と、発酵タンク内での砂糖による藻の栽培を基礎にしている。砂糖はブンゲ工場の製品が使われる。

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