成果示し政権存続を正当化 シリアのアサド政権

 【共同】シリア国内に残っていた化学物質が23日までに全て国外に搬出され、シリア政権は化学兵器全廃計画の完了に向けた一定の成果を国際社会に示した格好だ。アサド大統領は、内戦により内外から批判にさらされる政権の存続をあらためて正当化するのが狙いとみられる。

 アサド氏は今月上旬、初の複数候補により行われた大統領選で圧勝し、3選を果たしたばかり。民主的な手続きで国民に選ばれた指導者であることを強調するとともに、内戦でも「テロとの戦い」を掲げ、反体制派から中部の要衝ホムスを2年ぶりに奪回するなど各地で攻勢を強めている。

 一方、アサド政権には未申告の化学兵器を隠し持っているとの疑念も依然くすぶる。アサド政権が昨秋以降、化学兵器の塩素ガスなどを使ったことを疑わせる証拠があるとの指摘も出た。

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