ネットの不具合を撲滅せよ〜グーグル、優秀なハッカーを雇用
- 2014年7月23日
- 米国ビジネス
グーグルは、インターネット全体のバグ(故障)を減らしセキュリティの改善を目指す事業「プロジェクト・ゼロ」を立ち上げた。
クリスチャン・サイエンス・モニターによると、同事業では、世界中から雇用されたセキュリティ専門家のチームが、グーグルのソフトだけでなくウェブ上で一般的なソフトをすべて調べて迅速にバグを修正し、セキュリティ上の弱さが公表される前にそれを悪用して行われるいわゆる「ゼロデイ攻撃」などに対抗する。
チームを統率するクリス・エバンス氏は「攻撃によって被害に遭う人の数を大幅に減らすことが目標」と話す。これまでも、セキュリティ研究家による副業的な取り組みが「ハートブリード」(インターネット通販やネットバンキングに使われる情報の暗号化ソフト「オープンSSL」で4月に見つかった深刻な欠陥)のような重要な発見につながったが、プロジェクト・ゼロでは担当者がフルタイムで問題の発見に専念する。すでにニュージーランド、英国、米国から有能なハッカーが集められ、最終的には10人以上のチームになる。
インターネットをより良いものにすることが事業の最大の目的で、その結果としてユーザーがウェブサーフや広告のクリックを安全と感じるようになれば、グーグルのビジネスも恩恵を受ける。
チームは、バグを見つけたらできるだけ早くソフトウェア作成者に知らせ、迅速に修正プログラムを提供できるよう協力する。修正後は、透明性を高めるためすべてのバグを外部のデータベースに加え、ソフト作成者が修正に要した時間、バグの悪用に関するディスカッション、過去の悪用やクラッシュトレースなどを一般利用者が調べられるようにする。
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