フェアトレード商品が好調〜社会貢献しつつ収入伸ばす
- 2014年7月25日
- 米国ビジネス
公正取引を重視する消費者の間でフェアトレード商品の需要が高まっており、関連ビジネスは急成長している。フェアトレードは、生産者の持続的な生活向上を支えるために適正価格で売買するシステム。
AP通信によると、レストラン、食料品店、消費者向けにコーヒーを販売するブルックリン・ロースティング(ニューヨーク州)では、商品の90%をメキシコ、ペルー、インドネシア、エチオピアから仕入れるフェアトレード商品が占め、2011年に90万ドルだったこれらの売り上げは13年は440万ドルに増加、14年は600万ドルに達する見通しとなっている。
消費者は近年、自分の買う食品や商品がどう生産されているか関心を持つようになっており、社会的責任を感じてフェアトレード商品を扱う小企業主にとっては、フェアトレードが販売戦略にもなり、成長の好機となっている。
ニューヨーク大学スターン校のラッセル・ワイナー教授(マーケティング学)が13年に行った研究によると、消費者の60%は、価格が高めのフェアトレード商品について「高くても払う価値がある」と考える傾向にある。フェアトレード商品はコーヒー豆が有名だが、チョコレート、砂糖、ココナツ、綿花、ティー、生花、ナッツ、果物、野菜にもある。
フェアトレード認証と引き換えに、メーカーはコーヒー豆で1ポンド当たり20セント、チョコレートは1トン当たり200ドルという割増料金を払い、このコストは通常、フェアトレード商品と認識して買う消費者が負担している。米国のフェアトレード商品の90%を認定しているフェアトレードUSAの推定では、国内市場は20億ドル規模。
食品販売大手ホールフーズでは、需要があるためフェアトレード・チョコレートの品ぞろえを過去5年間に350%も拡大している。オーガニック綿の衣類を販売するPACTは今年、中西部、カリフォルニア、テキサスのホールフーズ70店でフェアトレードのTシャツ・ラインを発売したところ非常に好評で、今は供給が追いつかない状況だという。
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