GM、658人に訴えられる〜賠償基金対象外の事故被害者

 ゼネラル・モーターズ(GM)による大規模リコール(回収・無償修理)の対象車で事故に遭った人や遺族ら658人が29日、GMに損害賠償を求める訴訟をニューヨーク州連邦地裁に起こした。

 ロイター通信によると、GMは少なくとも13人の死者を出した点火スイッチの欠陥問題で、「シボレー・コバルト」など小型車約260万台を対象に事故被害者や遺族への賠償を行う基金を設立した。しかし今回提訴したのは、点火スイッチの欠陥が原因でありながら、基金を通じた賠償の対象ではない車種で起きた事故の被害者や遺族ら。

 原告側のロバート・ヒリアード代理人によると、訴訟にはほかに、事故のけがで1日だけ入院した人など、基金による賠償の対象ではあるが「公正価額」を受け取れなかった人も含まれる。賠償基金の協約によると、1日の入院に対する賠償額は2万ドル。

 ヒリアード氏によると、訴状に記されている事故はいずれも、GMが破産裁判所の管理を脱した2009年7月以降に発生した。いわゆる新生GMは、7月以前の事故に対して法的責任を負っていないため、以前の事故を伴う訴訟は経営破綻前の旧GMを相手取る必要がある。

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