空襲直後の市民意識監視 15道県の検事正 厭戦感、軍への不満報告

 【共同】太平洋戦争末期に米軍の空襲を受けた都道府県のうち、29道府県の検事正らが被害状況をまとめ、司法大臣に報告した文書が国立公文書館に保存されている。うち15道県の検事正は市民に広がる厭戦感や軍部への不満、流言飛語を報告しており、司法当局が治安維持名目で市民を監視していた実態を裏付けている。

 小樽商科大の荻野富士夫教授(日本近現代史)は「特高警察や憲兵だけでなく、司法当局も市民が何を考えているのか警戒していた様子がうかがえ、興味深い」と話し、検事が警察などと情報交換しながら報告書を作成したと推測している。

 保存されていたのは「昭和二十年 空襲被害状況報告」。当時、地方裁判所に所属していた検事正が終戦前後、松阪広政・司法相らに報告した文書がまとめられている。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る