ネコ科猛獣との近接撮影禁止〜NY州、トラの威を借る流行に警鐘

 動物ショーなどでトラやライオンといったネコ科の猛獣に近づいて自分の写真(セルフィー)を撮り、出会い系サイトでの自己紹介に使う「タイガー・セルフィー」と呼ばれる行為が増える中、ニューヨーク州はネコ科の大型動物と一緒の写真を取ることを禁止する法律を導入した。
 AP通信によると、このほどアンドリュー・クオモ知事の署名によって成立した新州法は、各地を巡回する動物ショーなどが客に大型のネコ科動物と一緒の写真を撮らせることも禁じており、違反した動物展示者には罰金が科される。同様の州法はミシシッピ、アリゾナ、カンザスなどでも導入されており、カンザスでは2005年、トラと一緒の写真を撮ろうとした17歳の少女がトラに殺される事件があった。
 出会い系サイトで異性の気を引くためのタイガー・セルフィーは、強さを誇りたがる若い男性を中心に流行しているが、動物擁護団体は「この流行は人間にとって危険なだけでなく、絶滅の危機にある動物の間違った取り扱いを助長する恐れがある」と懸念している。絶滅危惧種が子供の時に母親から引き離され、金もうけに使われて成長すると捨てられることも多い。
 ネコ科の大型動物を100頭以上保護しているフロリダ州の団体ビッグ・キャット・レスキューのキャロル・バスキン代表は「動物の子供を親から引き離すことは子供にとっても親にとっても悲惨で、トラの乳はペットショップでは売っていないため、子供は適切な餌を与えられない」と話す。
 ニューヨーク州法の法案作成に関わったリンダ・ローゼンソル議員は、タイガー・セルフィーについては存在さえ知らなかったというが「野生動物と一緒に写真を取る人は自分の命をもてあそんでいる。これらの動物は概してまともな世話を受けておらず、動物にとっても良くない」と述べた。

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