メーカーのコストに大きな影響〜部品企業との関係

 自動車業界コンサルティング企業プランニング・パースペクティブズ(PP)は、サプライヤーとの関係悪化が自動車メーカーに数十億ドル規模の損失をもたらすとする調査報告書を公表した。

 ワーズオートによると、PPは逆にメーカーがサプライヤーとの関係を改善した場合、製品1台当たり58〜152ドルの利益改善が見込まれると結論付けた。

 PPによると、メーカーの利益と対サプライヤー関係の間には、測定可能な相関がある。GMの場合、対サプライヤー関係(Working Relations Index:WRI)を10%改善すると利益が4億ドル、フォードは3億2700万ドル、クライスラーは3億800万ドル、トヨタは9900万ドル、ホンダは1億5000万ドル分がそれぞれ上乗せされる。

 例えば、クライスラーは2000〜12年の間、経営者が幾度も代わり、対サプライヤー関係は業界の最低水準まで落ち込んだ。PPによると、クライスラーのWRIが今日並みに高水準であれば、利益は1台当たりで1052ドル、年間で20億ドル、同12年間で240億ドル上乗せされる計算だ。

 PPによると、1台当たりの利益の51%は対サプライヤー関係に依存し、関係が良好な場合、価格面での譲歩がサプライヤーの貢献利益に占める割合は最低5%にとどまる。

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