武器輸出規制で論議 ドイツ、世界3位は「不名誉」

 【共同】ドイツ政府が武器輸出規制の強化に乗り出し、論議を呼んでいる。ナチスの過去を抱える一方、ストックホルム国際平和研究所によると、ドイツは主要兵器の輸出額で米露に次ぎ世界3位。ガブリエル副首相兼経済・エネルギー相は「不名誉」と呼び、ウクライナ危機に絡む制裁対象でないにもかかわらずロシア向け機器の輸出を不許可にした。

 ドイツメディアによると、経済・エネルギー省は現在2千件に上る軍事品の輸出申請を留保し、内容を精査中。メルケル政権内の保守派は軍需産業への打撃を懸念し、反発を強めている。

 ガブリエル氏は4日、ドイツ企業によるロシア軍用の戦闘シミュレーターの機器輸出を認めないと表明した。事業規模は1億2300万ユーロ(約168億円)。ウクライナでのマレーシア機撃墜ではドイツ人乗客も犠牲になり、反ロシア感情の高まりも後押しした。

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