加州地震の損害、10億ドルか〜ワイン産地直撃、余震の恐れも
- 2014年8月26日
- アメリカ発ニュース
カリフォルニア州北部で24日発生したマグニチュード(М)6.0の地震による経済損失が、最大で10億ドルに上る可能性がある。
ウォールストリート・ジャーナルによると、地震による死者はなかったものの、リスク分析企業イクィキャット(Eqecat、カリフォルニア州)は今回の地震による経済損失を5億〜10億ドルと試算。「住宅の損失額はこの半分から4分の1程度を占める。総額が10億ドルを超える場合、商業施設の損失が要因になる」と説明した。繁華街などでは建物の損壊が相次ぎ、がれきの撤去や修復作業が行われている。
最も被害が大きかったナパ市によると、208人の負傷者が病院で手当てを受け、うち17人が入院した。
米地質調査所(USGS)の地震学者デイビッド・オッペンハイマー氏によると、今回の地震による被害は、サンフランシスコ湾岸地域(ベイ・エリア)で発生した地震では1989年以来の大きさ。USGSは、来週にかけて36%の確率でМ5以上の余震が発生すると予測している。
ワインの産地としても知られるベイ・エリアでは、ナパとソノマの両地区で数百の醸造所に被害が出た。ナパ・バレーの業界団体ヴィントナーズ(Vintners)は声明で、「ナパおよびナパ地域南部を中心に醸造所や保存施設での被害が報告されているが、個別の状況は現在調査中」と述べた。
ワイン産業は地元経済の原動力で、ヴィントナーズによるとナパ郡に年間約130億ドルの収入をもたらし、約4万6000人を雇用。郡内には約700軒のブドウ農家と430軒の醸造所が存在する。
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