自動車運転車、成否の鍵は地図 業界間の連携、規格化が必要

 最新式のセンサーやレーダー・システムを駆使した自動運転車の商用化に期待が掛かっているが、地図データが成否の鍵を握っている。

 オートモーティブ・ニューズによると、ロボットのドライバーが必要とする鮮明かつ最新のロードマップを作製するためには、膨大な規模のクラウドソーシングの活用とともに、自動車業界、マップ・メーカー、ハイテク企業、政府間の密接な協力が不可欠だ。

 ホンダR&Dアメリカズは、車両と多様なセンサーが道路データを収集・共有し、全ての自動車メーカーが「コミュニティーとして」活用するリアルタイム情報のマップをアップデートする未来を予見する。

 地図データの正確性と同様に、未知の領域における車両の認識能力も重要になる。

 トヨタの北米研究開発・製造部門(TEMA)の統合車両システム担当者によると、自動運転車は地図がどこで終わるかを理解する必要がある。完全に自動化された車両用のマッピングは、対象となる領域を走行したうえで、標準的な空中写真によるマッピングより1段階上の「3D形状」を把握することから始めなければならない。そのうえでデータをクラウドに送信すれば、初めて走行する他の車両の助けになる。しかし、同じ道を数日走行していないだけで、地図は新鮮味を失い、信頼性が低下してしまう。

 エルティコ(Ertico)の高度道路交通システム(ITS)部門は、正確性・信頼性を確保するために、地図データのソースやプロセス、メンテナンスを規格化する必要性を訴えている。

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