セキュリティ事業を米社に売却〜シーメンス、電機事業を重視
- 2014年10月22日
- 米国ビジネス
欧州最大のエンジニアリング会社であるドイツのシーメンスが、電力関連事業を強化するため、セキュリティ機器事業をエイカー(Acre)傘下のバンダービルト・インダストリーズ(Vanderbilt Industries、ニュージャージー州)に売却する。バンダービルトが20日、同社ウェブサイトで明らかにした。
ブルームバーグ・ニュースによると、350人近くが働くシーメンスのセキュリティ機器部門は今後、バンダービルト・インターナショナルとしてブランド展開する。
シーメンスのジョー・ケーザー最高経営責任者(CEO)は近年、電化、自動化、デジタル化のための商品を中心とした事業の構築を進めており、先月には米国の天然ガス生産市場で足場を固めるため、掘削機器製造のドレッサーランド(テキサス州)を76億ドルで買収することに合意した。
一方、シーメンスは2013年、欧州の総合電機大手で最も多くの事業を処分。今年に入ってからは健康データや微生物事業、さらにロバート・ボッシュとの合弁事業である家庭用品事業の持ち株や、製鉄所の建設・維持事業VAIメタルズの持ち株も売却し、補聴器部門の株式上場も計画している。
エイカーは、12年にインガーソルランドからセキュリティ・システム事業バンダービルトを買収した。シーメンスのセキュリティ事業は、アクセス制御、侵入アラーム、ビデオ監視商品などを製造しており、エイカーのジョセフ・グリロCEOは「バンダービルトは商品ラインや市場の地理的な拡張機会に注目した」と述べた。
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