大統領、自らに強権付与 エジプト、独裁に懸念

 【共同】イスラム勢力出身のエジプトのモルシ大統領は22日、来年前半に予定される憲法改正や人民議会(国会)の議員選出までの間、大統領が出す決定や法令などへの異議申し立てを一切認めず、より強力な権限を自らに与える改正憲法令を発布した。大統領報道官が発表した。

 改正憲法令は「革命を守る」ことが目的としており、ムバラク前政権下で任命された人物が影響力を持つ裁判所の行政への介入排除などが狙いとみられる。

 一方、国際原子力機関(IAEA)前事務局長のエルバラダイ氏がモルシ氏を「新たなファラオ(古代エジプトの王)」と批判するなど、イスラム勢力独裁への懸念も広がっている。

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