代表団、平壌で協議入り 姿現した秘密警察幹部 拉致めぐり駆け引き

 【共同】平壌入りした日本政府代表団が28日、拉致問題の最優先解決を求めて北朝鮮側との2日間にわたる協議に臨んだ。会場には、秘密警察組織の国家安全保衛部幹部が初めて姿を現した。拉致再調査に関する権限を付与された「特別調査委員会」の責任者を名乗り、同行記者団による撮影も受けた。リスクを承知で平壌に代表団を派遣し、拉致の在任中の解決を目指す安倍政権。経済制裁の早期解除へ道筋を付けたい北朝鮮。思惑含みの駆け引きが始まった。

 28日午前、平壌市内の特別調査委員会庁舎の玄関。カーキ色の軍服に身を包んだ人物が、代表団を率いる伊原純一外務省アジア大洋州局長を握手で出迎え、笑顔で「徐大河と申します。特別調査委の委員長を務めています」と自己紹介した。代表団が「目標」としていた国家安全保衛部の徐大河副部長との面会にこぎ着けた瞬間だった。

 国民監視やスパイ摘発を任務とする保衛部関係者が顔をさらし、名前を明らかにするのは異例とされる。日朝関係筋は「軍服に勲章を着けて登場したのは、日本への“誠意”をアピールするため。日本に映像が伝わることを意識した宣伝工作だ」と分析した。

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