七面鳥生産、86年以来最低に〜ただし感謝祭への影響はなし

 七面鳥の生産量がほぼ30年で最低の水準に落ち込んでいる。このため卸価格は過去最高に高騰しているものの、今年の感謝祭で使われる冷凍品の小売価格には大きな影響はないもよう。

 AP通信によると、農務省の統計では2014年の七面鳥在庫は2億3500万羽で、1986年の2億700万羽以来最低となる見通しだが、1年以上持つ冷凍品があるため供給不足になることはない。

 在庫の減少は、飼料や輸送コストの高騰などを受けて飼育農家が生産を減らした結果だ。年間約30万羽を生産するミネソタ州ノースフィールドの農家では、七面鳥の餌の約30%を占める大豆ミール(大豆油の搾りかす)さえ、価格が過去最高になっているという。

 パーデュー大学(インディアナ州)の農業経済学者コリーン・アレキサンダー氏によると、鳥を含めた全ての家畜は、12年の大規模な干ばつの後、損失を抑えるために劇的に飼育数を減らされ、多くの農家は、干ばつ後の値段が高い時に買った飼料を今も使っている。「七面鳥の状況は畜産業界の縮図。肉牛の頭数は51年以降で最低に減り、今年は牛肉価格が17%上昇している」

 生きている七面鳥の卸価格は、先月に1ポンド当たり81セントと前年同月の72セントから12%上昇。第4四半期の冷凍物の予想卸価格も、1ポンド1.12〜1.16ドルと前年同期の1.05ドルから上昇する見通し。しかし、スーパーの仕入価格と販売価格はそれほど連動しないため、店頭価格が急騰することにはならない。

 七面鳥の生産量のピークは1996年の約3億300万羽。七面鳥は約3〜5カ月で出荷できる大きさに成長し、他の家畜に比べると生産拡大にそれほど時間がかからない。また今年はトウモロコシ収穫量が過去最大を記録し、価格が12年9月の約半分に下落すると予想されるため、七面鳥の在庫は回復に向かう可能性がある。

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