イーベイ、人員を大幅削減へ〜15年末のペイパル分離に向け
- 2014年12月12日
- 米国ビジネス
インターネット競売最大手イーベイは、2015年末までに実施する電子決済サービス部門ペイパル(PayPal)のスピンオフ(分離・独立)に備え、来年初頭に大幅な人員削減の実施を検討している。
ウォールストリート・ジャーナルが関係者の話として伝えたところによると、削減はまず中核事業の競売部門が対象になる見込みで、全社員の10%に当たる3000人以上となる可能性もある。競売部門にはイーベイ・コム(eBay.com)のほかチケット販売事業のスタブハブ(StubHub)が含まれ、ペイパル部門よりは利益を出しているが、成長ペースは遅く、アマゾンやアリババ・グループ・ホールディングなどの追い上げに直面している。
アナリストによると、イーベイは単独になれば買収の対象になりやすく、人員削減は買収企業にとって重要な判断基準となる営業コストの削減にもつながる。営業コストはイーベイ全体で14年1〜9月に大幅14%増の64億ドルに達し、売上高のほぼ半分を占めている。
ペイパル分離計画は、決済サービス事業に乗り出した他のインターネット企業とは対照的だ。アップルは10月から「アップル・ペイ」を始め、アイフォン利用者が同端末を使って店のレジで商品を購入できるようにした。アマゾンも独自のおサイフケータイ機能や実店舗向けのクレジットカード処理装置を発表している。
イーベイの社員数は13年末時点で3万3500人。ペイパルと競売部門でほぼ均等に二分されている。14年第3四半期の売上高は、競売部門が前年同期比6%増の21億6000万ドル、ペイパルは20%増の19億5000万ドル。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ