ターゲット、数千人を削減へ〜2年で20億ドル削減目指す
- 2015年3月5日
- 米国ビジネス
小売り大手ターゲットは、従業員数千人を削減する計画を明らかにした。
AP通信によると、人員削減の大半は、従業員1万3000人を抱えるミネソタ州ミネアポリスの本社やインドのバンガロアが対象となる見通し。人員削減を含め、向こう2年間でコストを20億ドル削減する。
本年度の資本支出は20億〜22億ドルを予定しており、総額は数年前と変わらないが、これまではほとんどを新店舗や約1800店に上る既存店の改装に投じていたのに対し、今年は約半分の10億ドルをテクノロジーに投じる。これによってオンライン販売を40%増やし、総売り上げを2〜3%増やすという今年の目標達成を図る。
ターゲットでは、個人データの大量流出事件やそれによる収益減などを受けて前経営者が2014年5月に辞任しており、以後全般的な業務の見直しに取り組んでいる。14年8月に就任したブライアン・コーネル最高経営責任者(CEO)は、チープシックなファッションの提供者というターゲットのイメージ払拭を目指して、ファッション、子供用品、住宅装飾といった分野に力を入れており、衣料部門再活性化の試みとして、4月には期間限定で「リリー・ピュリッツァー」コレクションを提供する。
一方で、生鮮品売り場のイメージ改善も進めており、有機/自然食品、グルテンフリー、地産品などに焦点を当てている。
さらに、今年1月には米国事業に専念するためカナダ事業を閉鎖したほか、オンライン部門の配達迅速化を図って店舗からの商品発送などのサービスを拡張。送料が無料になるオンライン注文の最低金額も従来の半分の25ドルに引き下げている。
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