プライム会員に無料で当日配送〜アマゾン、35ドル以上の購入で
- 2015年6月1日
- 米国ビジネス
オンライン小売り最大手アマゾンは5月28日、有料の特典制度「プライム」の会員を対象に、国内の一部地域で無料の当日配送サービスを提供すると発表した。
ロイター通信によると、同社は現在、プライム会員に1回5.99ドル、非会員には8.99ドルと商品1個当たり99セントで当日配送サービスを提供しているが、今後は会員だと商品を35ドル以上購入すればこのサービスが無料になる。プライム部門のグレグ・グリーリー代表はロイターに「当日配送の利用が劇的に増えることが分かっているので無料にする」と話した。
小売り業界では最近、新しい配送サービスの導入が続いている。ウォルマート・ストアズはこの夏から年間50ドルの無制限オンライン無料配送サービスを試験導入するほか、グーグルも当日配送サービス「グーグル・エクスプレス」を一部地域で立ち上げ、単独では当日配送ができない小売店もネットワークを利用できるようにした。消費者は月10ドルまたは年間95ドルの会員料を払う。
アマゾンが10年前に始めたプライム制度は、当初年間79ドルで2日後無料配送サービスを提供していたが、14年に年会費を99ドルに引き上げた。2009年には即日配送、14年には1時間配送サービス「プライム・ナウ」も開始し、今やプライムはアマゾンの成長を支えながら新しいサービスの試験場にもなっている。
14年、米国のプライム会員は50%増加し、12月の年末商戦期は当日配送で商品を配達する注文が前年の10倍を超えた。当日配送はニューヨーク、フィラデルフィア、サンフランシスコのベイエリア、シアトル、アトランタ、ボストン、ボルティモアなどで行われており、今回サンディエゴとフロリダ州のタンパベイ都市圏にも拡大する。
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