エボニックが米国に新工場〜沈降シリカ製品生産

 独化学大手のエボニックは、米国南東部に沈降シリカ工場を建設する。同国内では、ペンシルバニア州チェスター工場に続く2番目の拠点となる。当該機関からの承認を待っている段階だが、2017年までの工場完成を目指している。投資額は5000万〜1億ユーロの範囲と示唆しており、北米では過去5年で最大の投資となる見込み。

 同社が製造するシリカ=シランは、回転時の抵抗を劇的に抑えることができ、燃料消費を従来の乗用車用タイヤより8%抑えることができるのが特徴。自動車の排気ガス規制の厳格化に伴い、近年はタイヤの原料としてシリカの需要が自動車や部品メーカーの間で高まっている。建設予定地はタイヤサプライヤーが密集する地域のため、メーカーの需要を取り込むことができると期待する。

 エボニックは既に、2010年〜14年で沈降シリカの生産能力をグループ全体で約30%増やしている。米国での第1工場であるチェスターでは、2014年に生産能力を2万トン拡大した。新工場での生産能力は未公開だが、新工場が、同社の総生産能力の大幅増加に貢献することになるのは間違いない。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 環境編 子どもが生きいきと暮らす海外生活のために 両親の海外駐在に伴って日本...
  2. 2025年2月8日

    旅先の美術館
    Norton Museum of Art / West Palm Beach フロリダはウエ...
  3. 約6億年も昔の生物たちの姿が鮮明に残るミステイクン・ポイントは、世界中の研究者から注目を集めている...
  4. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040」を自身...
  5. ニューヨーク市内で「一軒家」を探すのは至難の業です。というのも、広い敷地に建てられた一軒家...
  6. 鎌倉の日本家屋 娘家族が今、7週間日本を旅行している。昨年はイタリアに2カ月旅した。毎年異...
  7. 「石炭紀のガラパゴス」として知られ、石炭紀後期のペンシルバニア紀の地層が世界でもっとも広範囲に広が...
  8. ジャパニーズウイスキー 人気はどこから始まった? ウイスキー好きならJapanese...
ページ上部へ戻る