高度なハッカー集団の存在が明らかに 〜 大企業の極秘情報を狙うモルフォ

 大企業の電算システムに侵入して価値の高い知的財産を盗み出し、競合社や他国に売却している可能性のある「モルフォ(Morpho)」と呼ばれる高度のハッカー集団の存在が明らかになった。

 ニューヨーク・タイムズによると、コンピュータ・セキュリティー会社シマンテックの最新報告書は、標的企業の国籍に偏りがないことから、背後に特定の国がいる可能性は低いと同時に、不正コードは流ちょうな英語で書かれ、暗号のキーには米国のポップ文化やゲームに出てくる言葉が多く用いられているため、ハッカーらは英語に精通しているとみられる。

 モルフォは、ウィンドウズ系とアップル系どちらのパソコンにもハックできる自作ツールを使っているため、豊富な資源を持っていると考えられる。

 また、企業がソフトウェアのセキュリティー上の弱点を見つける前に攻撃された事例もある。そういった弱点は発見が難しく、闇市場では10万ドル単位の高値で取り引きされることもある。

 2013年にフェイスブックやツイッター、アップル、マイクロソフトを攻撃したのもモルフォとみられる。遅くとも2013年3月には活動を開始したと考えられている。モルフォはこれまでに20ヵ国以上で49の組織を攻撃している。

 おもな標的は、当初の法曹業界から技術、製薬と移り、最近では消費財や食品業界に広がっている。

 企業から極秘情報を盗み出す前に、ハッカーらは綿密な偵察を行い、社内電子メールのほか法務や営業方針に関する文書、財務記録、商品説明、研修関連書類を含むビジネス・データベースを狙ったとみられる例や、社屋の周辺で社員や来客の動きを監視する物理的なセキュリティー・システムへの侵入に成功した例もあった。

 モルフォは標的を変える前に、足取りがつかめないよう慎重に証拠を消しており、攻撃に使うサーバーもビットコイン決済で借りていることから身元がつかめない。

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