部品業界のM&Aが加速化

 自動車部品企業は2015年上半期、他社の買収に14年全体(200億ドル)を上回る280億ドルを費やした。

 クレインズ・デトロイト・ビジネスによると、業界のM&Aを加速化させている要因の一つには与信の拡大と低金利が挙げられる。自動車メーカーによるグローバル・プラットフォームの採用で、サプライヤーは主力事業の強化を迫られているのが、さらに大きな要因だ。

 ボルグワーナーが7月にレミー・インターナショナルを9億5100万ドルで、スペインのグルーポ・アントリンは4月にマグナ・インターナショナルの内装事業を5億2500万ドルで、独マーレは2月にデルファイの冷暖房システム事業を7億2700万ドルで、ハーマン・インターナショナルは1月にサプライヤー2社を総額9億5000万ドルで、それぞれ買収することに合意した。

 サプライヤーの間では昨今、低位に甘んじる自社事業を迷わず切り離す傾向がみられる。市場で1位か少なくとも2位であることが事業の存続に不可欠という前提が垣間見えてしまう。

 例えば、2年前に独ベーアを買収して冷暖房システム市場に参入したマーレは、デルファイとの取り引きを通じてデンソーやヴァレオに対抗する地位に躍進した。

上位に位置することが生き残りには必至と判断したためだった。

 サプライヤーはさらに、厳格化する燃費や安全規制に対処するメーカーに応えて先端技術の獲得に積極的だ。14年に135億ドルの取り引きで業界を驚かせた独ZFによるTRWの買収は、自動運転車用衝突回避システムの獲得が狙いだった。

 業界コンサルタント企業アリックス・パートナーズによると、M&Aはこのペースで行けば通年で11年の450億ドルに迫るか追い抜く見通しだ。

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