ビュイックの大半を海外生産に〜米国向けは中国や欧州から輸入
- 2015年8月28日
- 自動車関連
米自動車メーカーの間で海外生産の拡大傾向が強まる中、2016年以降に米国で販売されるGMのビュイック部門は、ほとんどが中国や欧州からの輸入となる可能性がある。
ロイター通信が関係者の話として伝えたところによると、ビュイックは16年末に小型セダン「ベラノ」の生産をミシガンから中国へ移す予定のほか、中型セダン「リーガル」の生産も17年にはカナダから中国か欧州に移す可能性が高く、北米でのビュイック生産は、中型セダン「ラクロス」と大型クロスオーバー「アンクレイブ」だけになる見込みだ。
ラクロスは16年春のモデルチェンジに伴い、生産をミシガン州ハムトラミクに移す。アンクレイブのモデルチェンジは17年初頭の予定で、生産はミシガン州ランシングで続ける見通し。
GMはこのほか、海外で生産した2モデルを新しく米国向けビュイックに加える計画で、16年初頭に小型コンバーチブル「カスケイダ」を欧州から、16年末に小型クロスオーバー「エンビジョン」を中国から輸入する。エンビジョンは14年に中国で生産を開始しており、カスケイダは今年初めにデトロイトの自動車ショーで発表した。
現在韓国から輸入している小型クロスオーバー「アンコール」も、最終的には生産を中国に移すと見られている。
ビュイックは、デトロイトで全米自動車労働組合(UAW)と労使契約交渉に入ろうとする一方でこうした生産移管を計画しており、UAWのGM担当者は「09年に公的資金を使って救済され、国内納税者の犠牲や組合の譲歩の上に経営を立て直した後に、海外から車を輸入するというのは正しい判断とは思えない」と批判している。
ビュイックにとって中国は最大市場で、14年の新車販売台数は91万9582台と、米国(22万8963台)の4倍以上となっている。
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