FCA、サプライヤーに随意契約制度導入

 フィアット・クライスラー(FCA)は、品質の向上とサプライヤーとの関係改善へ向け長期の随意契約制度を導入した。

 オートモーティブ・ニュースによると、FCAの米購買責任者であるトム・フィネリ氏はミシガン州で開催された業界会合の場で、車両設計の早い段階からサプライヤーが参画するパイロット・プロジェクトの一環として、次世代型ミニバン用の部品開発でサプライヤー24社と契約したことを明らかにした。消息筋によると、改良版クライスラー「タウン&カントリー」ミニバンは2016年春に発売される計画だ。

 フィネリ氏はパイロット・プロジェクトについて、「最高の品質を誇るサプライヤーと最低価格に対して同時に契約を与えることができる」と説明した。

 従来の入札方式の場合、最低価格が品質や技術などの他の要因を損ねてしまいがちだ。入札には数カ月を要し、自動車メーカーも車両設計を凍結してしまうため、サプライヤーもコスト削減の斬新なアイデアを提示できない難点がある。

 自動車部品工業会のジュリー・フリーム代表によると、長期契約が保証されればサプライヤーも製品への投資に前向きになれる。

 フィネリ氏は、従来の入札方式に伴う10週間分の調達プロセスを削減できれば、「その時間を製品開発チームに戻すことができる」と語った。

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