クアルコム、カプセル・テックを買収 〜 医療機器向けIoT戦略を大幅に強化
- 2015年9月17日
- ハイテク情報
移動通信向け半導体大手クアルコム傘下のクアルコム・ライフ(Qualcomm Life)は、カプセル・テック(Capsule Tech)を買収した。
カプセルは、医療機器から取得されるデータの収集と処理を病院や医療機関が効率化できるようにする技術サービスを提供している。
クアルコムはカプセルをJMIエクイティーとボルガー・キャピタル・パートナーズ(Bulger Capital Partners)から買い取った。買収額は非公開。
クアルコム・ライフの主力事業は、患者の医療機器から取得される生体(生命徴候)データの暗号化と収集を可能にする家庭用ゲイトウェイ機器の開発だ。データがゲイトウェイ機器からいったん集められると、病院や医療機関、医師らがアクセスできるよう、クアルコム・ライフが管理するクラウド・システムに転送される仕組み。
同システムは、担当医らが、在宅患者の容態を追跡するのに役立っている。
カプセルの主力製品はそれと似ているが、病院や医療機関で使われている医療機器に特化している点で、クアルコム・ライフの在宅患者用製品と異なる。
カプセルはまた、医療機器から集められる患者生体データをデジタル情報に変換するハードウェアも開発している。
フォーブス誌によると、クアルコムでは、カプセルを傘下に収めることで、より包括的な患者容態追跡システムを開発する計画。そのためには、相互接続した医療機器の通信網が重要であり、転送される患者容態データの管理効率化が必須となる。
「われわれはプセルを吸収したことで、接続医療機器の最大の生態系を構築した」とクアルコム・ライフのリック・ヴァレンシア副社長は話す。
「われわれは、患者の自宅から病院まで医療機器の接続点を拡張し、患者がどこにいようとも患者の病状を追跡して、担当医が適切かつ迅速に対応できるようにするデータ網を確立した」「今後は、それらのデータを単一のシステムに統合することで、包括的な追跡システムを構築する」。
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