GMにまた点火スイッチ問題〜トラックなど、今回は素早く対応

 ゼネラル・モーターズ(GM)は、ピックアップ・トラックなどで新しく点火スイッチの不具合が見つかったため、北米を中心に約3300台のリコール(回収・無償修理)を開始した。

 AP通信によると、対象は2014年型小型ピックアップ・トラック「シボレー・シルバラド」と「GMCシエラ」、15年型大型ピックアップ・トラック、および15年型多目的スポーツ車(SUV)の「シボレー・サバーバン」と「タホ」。車内の温度が高いと点火スイッチが「start」の位置に固定され、揺すぶったり室温が下がったりすると「accessory」の位置にずれてエンジンが停止し、パワーステアリングやパワーブレーキ、エアバッグが作動しなくなる恐れがある。

 「コバルト」など古い小型車モデルの260万台に上る大規模リコールに発展した昨年の点火スイッチ問題と似ているが、摩擦抵抗の不足でスイッチが回転してしまうコバルトと異なり、今回はロック・ギアの直径が規定より大きく回転しにくいのが原因。また前回は対応の遅れで169人の死者や多くの負傷者を出したが、今回は対象モデルのトラックを所有する社員が問題に気付き、新設された社内制度「Speak Up For Safety」を通じて上層部に報告したため、迅速にリコールを開始できた。

 同制度では、安全問題を会社に報告した社員に褒賞が与えられる。

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