スーパーキャパシタ、量産準備整う

 長らく開発段階にとどまっていたスーパーキャパシタが、バッテリに代わりアイドリングストップ・システムの動力源として量産準備に入った。

 オートモーティブ・ニュースよると、GMは2016年型キャデラック「ATS」および「CTS」の両セダンにマクスウェル(Maxwell)製スーパーキャパシタを搭載する。サンディエゴに本社があるティア2サプライヤーのマクスウェルは、エネルギー管理システムを生産する独コンチネンタルに製品を供給する。キャパシタはスタータ・バッテリに近いトランク内に搭載される。

 スーパーキャパシタは既存システムと比べ、2倍に相当する400ミリ秒以内にエンジンを再始動させる。バッテリの場合、より多くのエネルギーを貯蔵できる一方で放電が遅い。

 スーパーキャパシタの重量はわずか1〜2ポンドで、10年使用できる耐久性を備えている。しかし、コストは1組で約35〜40ドルと鉛酸バッテリを上回る。

 自動車メーカーでは、GMに先駆けてPSAプジョーシトロエンが10年、マクスウェルのスーパーキャパシタを採用。マツダは12年、日本ケミコン製キャパシタを「マツダ6」の減速エネルギー回生システム「i-ELOOP(アイ・イーループ)」に採用した。

 調査会社ナビガント・コンサルティングのアナリストであるデーブ・アレキサンダー氏によると、北米販売車のアイドリング・ストップ搭載率は、現在の10%から20年には約35%に達する見通しだ。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る