Tモバイルに虚偽広告の疑い〜NY州当局が調査を開始

 携帯電話サービス(キャリヤー)大手Tモバイルの広告に消費者の誤解を招く疑いが浮上し、ニューヨーク州のエリック・シュナイダーマン司法長官が8日までに調査を開始した。

 USAトゥデイによると、国内で最も急成長中のTモバイルは、ジョン・レガー最高経営責任者(CEO)の指揮のもとで「脱キャリヤー(un-carrier)」キャンペーンを展開している。他社の契約を中途解約してTモバイルに加入した乗り換え客に対し、旧契約の解約料や乗り換えに伴う各種手数料を全額負担するという内容で、新契約獲得で大きな成果を出しており、Tモバイルはソフトバンク傘下のスプリントを抜いて国内3位に躍進した。

 最近のコンシューマー・リポーツ誌による読者人気投票でも、Tモバイルはベライゾン、 AT&Tをしのいでベスト・キャリヤーに選ばれた。

 一方で消費者団体などは、Tモバイルが契約に伴う端末などの製品の代金について、契約者の91%に2年間の分割払い方式「EIP(Equipment Installation Plan) 」を義務付けている点を批判している。

 同方式では、中途解約する場合は残金を一括払いしなければならず、市民権団体や消費者団体は消費者金融保護局(CFPB)に対し、この仕組みが「キャリヤーはいつでも乗り換えられます」というTモバイルの宣伝と矛盾していると指摘する連名の書簡を送付した。「虚偽的なマーケティングであり、暴力的な借金の取り立て方だ」と批判している。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る