食品の「自然」志向高まる 〜 FDAが言葉の定義検討

 「ナチュラル」と表示された食品を購入する人が増えているが、その正確な意味を分かっている人は少ない。

 USAトゥデイによると、消費者情報誌コンシューマー・リポーツ(CR)の調査では、いつもナチュラルと表示された食品を買うという人は2014年の59%から15年には62%に増加したが、混乱も多く見られた。

 消費者の60%以上は「ナチュラルと表示された食品には遺伝子組み換え作物、人工の添加物や着色料、化学物質や農薬が入っていない」と考えており、45%は「この表示は認可に基づいて行われている」と思っている。しかしいずれも誤解で、今のところ「ナチュラル」という表示に公式な定義はなく、使用には何の法的規制もない。

 連邦食品医薬品局(FDA)は今年、この言葉の使われ方を詳しく調査し、公式に定義すべきか、する場合はどのような形にすべきかなどを検討する予定だ。FDAの長年の解釈では、ナチュラルは通常予期せぬ人工物が食品に加えられていない状態を意味するが、食品の生産、加工、製造方法には関係ない。

 近年は消費者の加工品離れが進み、メーカーの間でも添加物を避ける動きが強まっており、CRや食料雑貨製造業協会(GMA)といった団体がFDAに「ナチュラル」を定義するよう求めている。

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