物流2大手、技術導入を強化〜ロボットや人工知能を活用

 物流大手のフェデックス(FedEx)とユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)は、技術の導入を強化している。サンタフェ・ニューメキシカン紙とアトランタ・ビジネス・クロニクル紙によると、フェデックスは物流拠点での自律走行運搬車導入を拡大し、UPSは配達状況に関する情報通知に人工知能(AI)技術を応用している。
 
 ■巨大物流拠点に自走タガー
 
 フェデックスは、2011年にノースカロライナ州で開設した面積63万平方フィートの巨大物流拠点で自動化を進めている。17年には最初の自律走行タガー(引っ張ったり押したりする小型で小回りの利く動力つき運搬用移動体)1台を導入した。
 
 それまでは作業員らが倉庫用タガーを運転し、荷物を運搬していたが、この「ロボット・タガー」は倉庫内の3次元地図を基に貨物を自由自在に運搬する。最初の導入から約3カ月後、3台追加されて4台となり、18年3月までに6台に増えた。
 
 無人のタガーは約20台の有人タガーに交じって、3次元デジタル地図を参照しながら貨物やパレットの電子タグを読み取り、警告音や警告灯を発しながら倉庫内を縦横無尽に自走して貨物の運搬を効率化している。
 
 ■雇用減少を助長?
 
 物流業界の配送、集荷センターの自動化は、アマゾンが12年にキバ(Kiva)を買収してから加速し始めた。キバは、パレットの下にもぐりこんで持ち上げ、倉庫内の目的の場所に自動運搬するロボット台車を開発していた。アマゾンはキバを買収して世界各地の配送センターにロボット台車を配備し、作業を劇的に効率化した。アマゾンは現在、北米と欧州、そして日本にある26カ所の配送センターで計10万台のキバを導入している。
 
 こうした動きをめぐっては、雇用の喪失を加速させて地元経済に悪影響を及ぼすという懸念がつきまとう。フェデックスでは実際、無人タガーの導入によって数人を解雇したほか、1300人が働く別の集荷センターでも25人を解雇する計画だ。
 
 しかし同社は、ノースカロライナの物流拠点では毎年100人を新しく雇用しており、ロボット・タガーの導入が雇用減少に直接結び付くわけではないと説明している。
 
 ■問い合わせにはAIが対応
 
 一方、UPSは、対話型のAI機能「グーグル・アシスタント」に対応する独自の「チャットボット」を拡張し、機械学習機能をさらに拡充する計画を進めている。
 
 ボットとは、コンピュータやオンライン機能を使った作業を補佐する簡便化ソフトウェアまたは作業代行ソフトウェアで、代理人ソフトウェアと呼ばれることもある。チャットボットはそれを基盤に会話を自動化する機能。
 
 UPSでは、配送中の荷物に関する荷主や荷受人からの問い合わせに、アンドロイド・スマートフォンのグーグル・アシスタントやアイフォーン、あるいはグーグル・ホームといったAIスピーカー経由で答えるようにする。
 
 UPSやフェデックスは、配送状況を要望に応じて顧客に自動配信するシステムを何年も前から実用化している。UPSの今回の計画では、その機能をAIに対応させ、利用者らが音声指示によって配達情報を取得できるようにする。 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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