2017年に12億ドルだった自動車用の人工知能(AI)市場は、25年には265億ドルに拡大するとの見通しを市場分析のトラクティカ(Tractica)が発表した。
グリーン・カー・コングレスによると、自動車AI市場はハードウェア、ソフトウェア、サービスで構成される。トラクティカの最新報告書によると、自動車は人間の動きを模倣、増強、支援するためのAIの活用では最先端を行く業界の1つで、AIの反応時間の早さや機械ベースのシステムの精度の高さもうまく利用しており、現在の半自動運転車や将来の完全自動運転車はAIシステムに大きく依存することになる。
AIは、自動運転のほかにドライバーや同乗者の車内体験をより便利で安全にするためにも使われており、自然言語処理(NLP)と機械学習技術を駆使した車内支援は、車両システムが音声による指示に反応して人の助けがなくてもどんな動きをするべきかを推察できる。
ただし自動運転や車内支援は、技術的に可能でも安全懸念には十分配慮する必要がある。従ってこうしたAIシステムはユーザーが誤作動や継ぎ目のない体験を楽しめるよう徐々に導入される可能性があると考えられる。
トラクティカの報告書は、17〜25年の自動車業界におけるAIのハード、ソフト、サービスに関する詳細な予測を提供しており、テクノロジーには機械学習、深層学習、NLP、コンピューター・ビジョン、機械推論、強力なAIなどが含まれている。
予想は、世界を地域別に分けて、車載AIの主要なユースケース15件をカバーしているほか、車載AI市場のエコシステムに関わる主要プレイヤー31社の業務内容にも言及している。
http://www.greencarcongress.com/2018/08/20180817-tractica.html (U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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