年末年始一時帰国スペシャル
東京スカイツリーで初日の出!

文&写真/佐藤美玲(Text and photos by Mirei Sato)

2012年5月、東京・墨田区にオープンし、TOKYOの新しい顔になった「東京スカイツリー」。今年9月には来場者数が1億人を突破した。成田、羽田の両国際空港へのアクセスがよく、年末年始、日本へ一時帰国する際の、気晴らし観光やショッピングの場所として便利だ。(*注:商品やイベントなどの情報は、掲載誌発行時点のものです)

© TOKYO-SKYTREE

© TOKYO-SKYTREE

 東京スカイツリーの高さは、「武蔵の国」にちなんで、634メートル。「自立式電波塔としては世界一高い」ということで、ギネスブックにも載っている。
 ドバイ、クアラルンプール、台北…と最近は高いビルが沢山あって、どこもかしこも「世界一」を争っているような気がするけれど、細かいことはあまり関係ない。それぞれのタワーに特徴があって、見えるものはまったく違うから。

 下層フロアから天望デッキへ上がるエレベーターは4台あり、それぞれが春夏秋冬のイメージを演出している。分速600メートル。かなりのスピードだが、もちろん揺れはなし。
 エレベーターを降りて、南西側に立つと、一番東京らしい景色が見える。羽田空港に、勝どき周辺、晴海埠頭から、東京タワー、東京駅、東京ドーム…とパノラマが広がり、手前には国技館と浅草寺が。
 東京は川の多い街だったんだな、と気づく。江戸川、荒川、中川、旧中川、北十間川、大横川。幾つもの川が蛇行して流れている。主役はやっぱり隅田川だ。東から西に向かって、両国橋、蔵前橋、厩橋、駒形橋、吾妻橋、言問橋、桜橋、白鬚橋、と東京名所が続いていく。

 天望デッキには、江戸時代の街並を描いた「江戸一目図屏風」という屏風絵が飾られている。後方のガラス窓から見える今の東京とほぼ同じ方角を描いているのだが、あまり変わっていないことに驚いた。
 天望デッキよりさらに上にある天望回廊は、スロープ状になっていて、ぐるりと110メートル、歩いて回る。最高到達点「ソラカラポイント」の451・2メートルは、建物の展望台としては日本国内で一番高い。
 東京の夏の風物詩、隅田川の花火大会。ここから見ると、花火を見下ろす感じになるそうだ。当日の特別チケットはすぐ完売すると聞いた。
 夜景もなかなかだ。これだけどこまでも明かりが広がっている都会は、世界のどこにもないと思う。羽田発着の飛行機が、小さなホタルのように見える。

 東京スカイツリーの建設は、東京の東側、日本の東側、世界の東側を盛り上げよう、というコンセプトから始まったそうだ。それまで東京は西側に開発が集中し、東の「下町」には新しい施設が少なかった。
 浅草まで歩いて行かれて、日光へも電車で1本、というスカイツリー。2020年の東京五輪に向けて、外国人のジャパン観光の中心になっていきそうだ。
 


 

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