労働者の過半数が有給未消化 〜 IT普及で仕事から逃げられず

 国内の労働者の半分以上は2015年に有給休暇を完全に消化しておらず、このためレストラン、住宅改修、ホテルその他の旅行支出など2230億ドル相当の経済効果が阻まれたとみられている。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、週に35時間以上勤務し、年次有給休暇が認められている労働者5641人を対象にしたGfKの調査では、15年に消化した有給休暇は平均16.2日で、1976〜00年の平均20.3日に比べるとかなり少なく、全部使わなかった人の割合は55%と前年より上昇した。

 有休を全部使えない主な理由は、スマートフォンやインターネットなどテクノロジーの発達で仕事との結びつきが強まったためで、GfKに調査を依頼した旅行業界の活動「タイム・オフ(Project: Time Off)」の担当者は「常にネットとつながっていることで自分は不可欠、絶対必要であるという気分になり、仕事から離れられなくなっている」と説明する。

 労働者はこのほかの理由として、未処理の仕事がたまった職場に戻るのが怖い、自分にしかできない仕事をしている、お金がない…などを挙げている。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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