シリコン・バレーの新興企業トリム(Trim)は、ケーブル・テレビ・サービス料金の値下げを加入者に代わって事業者と交渉するボットを開発した。
ボットとは、コンピュータやオンライン機能を使った作業を補佐する簡便化ソフトウェアまたは作業代行ソフトウェアで、代理人ソフトウェアと呼ばれることもあり、人間とのチャットややり取りを可能にする。
トリムは、加入者がキャンセルしない限り自動更新される現行の契約を、加入者に代わってキャンセルまたは交渉するサービスをすでに提供している。トリムが開発したボットは、ケーブル・テレビ・サービス大手コムキャスト(Comcast)のサービスを対象とする。
フォーチュン誌によると、加入者に代わってボットがチャット経由でコムキャストの顧客サービス担当者と会話し、トリムが事前に設定した返答や言い回しを使い、月額料金の減額や、1回限りの払い戻しを勝ち取ることを狙う。
ケーブル料金は毎年少しずつ値上げされるのがつねで、加入者本人が気付かないうちに料金が膨れ上がっている。トリムのボットは、ケーブル・テレビ事業者との面倒な値下げ交渉を自動化するために考案された。
トリムによると、約1週間の試験期間中に約200人がボットを試した。値下げの成功率は70%で、月額料金を一人あたり平均10ドル値下げできた。トリムのボットは、顧客サービス分野での同技術の利用価値を示したといえる。
【http://fortune.com/2016/11/16/trim-comcast-bot/】(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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