〔ベトナム〕世界経済とドン相場は堅調=MUFG講演会

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三菱UFJ銀行グローバルマーケットリサーチのシニアマーケットエコノミストの鈴木氏は、世界経済の行方について詳細に分析した=14日、ホーチミン市

三菱UFJ銀行ホーチミン支店は14日、半年に一度の「経済為替講演会」をベトナム・ホーチミン市内で開催した。日系企業の顧客を対象に、世界と東南アジア諸国連合(ASEAN)、そしてベトナムの経済情勢について3人の講師が解説した。いずれも経済は堅調さを維持し、ドン相場も安定的に推移するとした上で、注視すべき動向を指摘した。

講演の第1部では、三菱UFJ銀行グローバルマーケットリサーチのシニアマーケットエコノミスト、鈴木敏之氏が「2020年経済の行方」をテーマに講演した。世界経済について鈴木氏は、景気減速の動きがみられるものの「大きな景気後退はなさそうだ」と指摘。主な理由として、◇米国大統領選を控え、トランプ大統領が再選を賭けて積極的な景気刺激策を行う可能性があること◇主要国で金融緩和などで経済を支えるであろうこと◇名目成長率が長期金利を上回っていること——の3つを挙げた。ただ、米国大統領選の動向は不確定要素が多く、今後の動向に注視を促した。

第2部では、三菱UFJ銀行グローバルマーケットリサーチのシニアアナリスト、井野鉄兵氏が「ASEAN経済金融市場の現状と展望」と題して講演した。米中貿易摩擦によって対米輸出を増やす「漁夫の利」は、19年はベトナムが独占していたと指摘。ただ今後は、ASEAN各国へも波及する可能性を指摘した。

第3部は、三菱UFJ銀行ハノイ支店・ホーチミン支店トレジャリー課の藤代和彦氏が「ベトナム経済・金融市場の動向と展望」について講演した。まず通貨ドンについて、19年末の対米ドル相場は年初比でドン高となったが、当局による穏やかなドン安誘導が続いてきた中で「07年以来の珍しい状況だった」と説明。背景には、通年で7%を超えた国内総生産(GDP)成長や物価上昇の抑制などを背景としたマクロ経済の好調さや、米国によって為替操作国の監視リスト入りしたことなどがあると指摘した。今年も、ベトナム国家銀行(中央銀行)が実質的な「ドン切り上げ」容認姿勢を維持し、一段のドン高になりそうだと指摘。20年6月末までの予想レンジは1米ドル=2万3000〜2万3300ドン、7月〜年末は2万3000〜2万3250ドンとした。

また今年は「経済・社会発展5カ年計画」の最終年に当たり、来年には5年に一度の共産党大会も控える重要な時期にあると指摘。「次の10カ年の経済政策の策定に向けた動きに注目したい」と強調した。

情報提供:株式会社NNA

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