バッテリー技術者を育てろ〜サンノゼ州立大学が新講座
- 2013年4月22日
- 米国ビジネス
カリフォルニア州のサンノゼ州立大学はこの夏から、次世代電池メーカーのための技術者養成を目指して「バッテリー大学(battery university)」と呼ぶ一連の専門講座を開講する。
ニューヨーク・タイムズによると、カリキュラム開発にはサンフランシスコ・ベイエリアを中心とする新興の蓄電業界の専門家100人以上が関わっており、技術開発だけでなく、バッテリーのコスト効率を高めたり、電気自動車(EV)や代替エネルギー発電、スマートフォンやラップトップなどへの応用を考える教育にも力を入れる。
まずは7月か8月に最初の10〜12週間コースを提供し、将来はオンライン講座も開設する予定。
加州には約40社の電池メーカーがあるが、社員の確保に苦労している。バッテリー大学を共同開講するローレンス・バークリー国立研究所のベンカット・スリニバサン氏は「新しい発想を持つ企業が生まれているが、発想を完成させ市場で成功させるために必要な人材がいない。必要な特殊技術を持った労働力があれば、米国はバッテリー製造で世界の首位に立つチャンスがある」と話している。
現在、リチウムイオン電池の多くは中国、日本、韓国で製造されている一方で、米国のリチウムイオン電池産業は出だしでつまずいている。2009年、連邦の景気対策法に基づいて新型の電池製造工場に総額20億ドル以上の支援が提供されたが、そのうちゼネラル・モーターズ(GM)のプラグイン・ハイブリッド車(PHV)向けの電池を生産するはずだったLGケム・ミシガンは、工場はできたものの開店休業状態が続いている。
また、業績不振のEVベンチャー、フィスカー・オートモーティブに電池を供給していたA123システムズは経営破綻し、12年12月に中国の自動車部品会社に買収された。
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