南沙、再び緊張の火種 フィリピン支配域、中国艦船巡回
- 2013年5月28日
- 世界のニュース
【共同】南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島のうち、フィリピンが実効支配するアユンギン礁沖でフィリピンと中国の緊張が高まっている。フィリピンは連日、中国艦船の巡回が続いているとして非難。南シナ海の大半の領有権を主張する中国は艦船の活動を「当然」(外務省)と訴え動きを強化する構えだ。
南沙諸島は、中国とフィリピン、ベトナムなど6カ国・地域が領有権を争っている。2011年には周辺を含む南沙海域で中国とフィリピンのトラブルが多発。12年には南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)で、両国艦船のにらみ合いの末、中国が監視船をとどまらせ実効支配を固めた。
フィリピン外務省や国軍によると、フィリピンが排他的経済水域(EEZ)内と主張するアユンギン礁沖で5月7日前後から、約30隻の中国の漁船団が、監視船2隻や海軍の艦船1隻を伴い操業しているのが確認された。監視船や艦船だけが環礁近くで停泊することもあり、フィリピン海軍は艦船を海域に派遣した。
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