マイクロソフト、アジュールを分単位で課金 〜クラウドOS関連製品を披露
- 2013年6月6日
- ハイテク情報
マイクロソフト(Microsoft)は、開発者向け年次会議の北米テックエド(TechEd North America)を3日〜6日まで開催し、クラウドOS製品と関連技術の新機能を披露した。
データ・センター・ノーレッジ誌によると、マイクロソフトはそのうちクラウド・プラットフォームの「ウィンドウズ・アジュール(Windows Azure)」について、仮想マシン向けに「分」単位の課金を始めたことを明らかにした。
競合サービスのアマゾン・ウェブ・サービシズ(Amazon Web Services)は「時間」単位で課金しており、マイクロソフトではそれに対抗して分単位とすることでコスト管理の柔軟性を顧客に与え、クラウド利用の経済的利点を向上させる。
マイクロソフトによると、フォーチュン500企業の約半数がウィンドウズ・アジュールを使っており、1日1000件超のペースで新規契約を結んでいる。
同社はまた、大企業向けITについては、クライアントやデータ・センター基幹網、パブリック・クラウド、そしてアプリケーション開発分野の新製品が、企業に対し包括的ITプラットフォームをいかに提供できるかを説明した。
ハイブリッド・クラウド向けの大企業向け中核ITソリューションとしては、「サーバー2012 R2(Server 2012 R2)」「システム・センター2012 R2(System Center 2012 R2)」「SQLサーバー2014(SQL Server 2014)」の開発状況が紹介された。
6月後半にプレビュー・リリースが予定されるそれらの製品は、顧客のデータ・センターやサービス事業者のデータ・センター、そしてウィンドウズ・アジュール間の境界を取り払う機能を可能にする。
ウィンドウズ(Windows)8.1については、モバイル生産性を向上させるネットワーキング機能として、システム・オン・チップ(SoC)統合モバイル・ブロードバンド、ネイティブ・ミラキャスト(Miracast)無線ディスプレイ、近距離通信(NFC)対応印刷が追加される。
8.1版ではセキュリティ機能が大幅に強化され、タブレット向けの多要素認証や指紋基盤の生体認証技術を使った企業データとアプリケーション保護のほか、端末から企業データを安全に削除する遠隔データ削除に対応する。
マイクロソフトはそれと同時に、インサイクル・ソフトウェア(InCycle Software)のインリリース・ビジネス・ユニット(InRelease Business Unit)を買収する計画も明らかにした。
インリリースは、「マイクロソフト・ドット・ネット(Microsoft .NET)」および「ウィンドウズ・サーバー(Windows Server)」向けの主要リリース管理ソリューション。マイクロソフトはその買収によって、アプリケーション・ライフサイクル管理とデヴオプス(DevOps)市場向け製品を拡張する。
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