ESPN、3D放送に見切り〜年内で打ち切り
- 2013年6月21日
- アメリカ発ニュース
3D(立体)画像のテレビ番組の人気が伸び悩んでおり、スポーツ専門ケーブル局ESPNはこのほど、年内に3D放送「ESPN 3D」を打ち切ると発表した。
AP通信によると、ESPNは3D番組制作の最大手で、過去3年間に380件のスポーツ・イベントを3Dで放送してきたが、ことし3月は3D番組の視聴率がニールセン調査で測定できないほど低かった。また米映画協会(MPAA)によると、2012年の3D映画の北米劇場売上高は前年から横ばいの18億ドルで、昨年公開された3D映画の本数は前年から20%減少した。
市場調査HISスクリーン・ダイジェストの最新統計によると、米国では12年、テレビの3D機能搭載割合がわずか6%で、3Dテレビのある家でもその機能はあまり使われていない。原因は、番組が少ないことと専用眼鏡の煩わしさにあるとみられている。
ESPN 3Dは、ジェイムズ・キャメロン監督の人気映画「アバター」が公開された後の3Dブームに乗って10年に登場した9つの3D専門チャンネルの1つ。当時はテレビメーカーも相次いで3Dモデルを発売していたが、最近は業界の重点が3DからウルトラHD(超高精細画面)に移っている。
ウルトラHDは、専用眼鏡が不要で、画面の近くで見ても映像の質が落ちず、大画面で見ると3D並みの臨場感が味わえて、製造面でも扱いやすい。コストが高いだけで視聴者が増えない3D放送と異なり、ウルトラHDは簡単に普通のHDにも切り替えられるため、同じカメラで撮影した映像はHDとウルトラHDのどちらの方式のテレビでも見られる。
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