自動車ディーラー業界に不協和音〜次年度総会の講演者めぐり
- 2013年7月31日
- アメリカ発ニュース
全米自動車販売業協会(NADA)は、来年1月に開く年次総会の基調講演者に前国務長官のヒラリー・クリントン氏を選んだことで一部の会員から反発を買っている。
USAトゥデイによると、31日までに十数店以上のディーラーが、クリントン氏を講演者として招くことに反対を表明した。あるディーラーは、ニューオーリンズで開かれる総会への出席を取りやめるだけでなく、NADAを脱会するとまで宣言している。
コロラド州バーリントンのフォード/リンカーン販売店の総支配人ジョン・リンド氏は、オートモーティブ・ニューズに「『高名なヒラリー・ロダム・クリントン氏』が基調講演を行うという発表を目にしたとたん、背中が総毛立った」と語った。クリントン氏は、2016年の大統領選で民主党の有力候補の1人と目されている。
加盟全店が共和党支持というわけではなく、ビル・クリントン政権で大統領首席補佐官を務めたトーマス・マクラーティ氏は、アーカンソー州のディーラー団体の幹部の1人だ。それでも加盟する1万6000店の大半は、講演者の選択では保守の色合いが強い。過去に基調講演を行った大統領経験者の中で、民主党員はクリントン氏だけだ。
総会の開催委員長で、イリノイ州ホジキンズでシボレー販売店を経営するデズモンド・ロバーツ氏は、7月10日に行った声明で「NADAには、幅広い問題について多様な視点を提供した著名人を講演者に招いてきた長い歴史がある」と説明した。
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