移民改革論議にアジア系加わる〜「隠れて生きるのもうやめた」

 ヒスパニック(中南米系)が中心になりがちな移民法改革の議論に、アジア系も積極的に加わるようになっている。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、国内の不法移民のうち、ヒスパニックは約830万人の最大勢力だが、その次に多いのは約130万人のアジア系。移民政策に関する議論ではアジア系は伝統的に遠慮がちだったが、不法移民にも市民権取得の道を提供することが議会で検討され始めた現在、声を上げる人が増えている。

 あるアジア系移民グループは最近、「移民法改革に対するアジア人の声をまとめるための全米ツアーを始める」と発表した。7月31日からアトランタ、ヒューストン、ロサンゼルスなど9都市を回ってコミュニティ・リーダーと会い、地元の議会を訪問する予定だという。

 ワシントン・ポストの同僚とピュリツァー賞を受賞した経験もあるフィリピン出身の記者、ホセ・アントニオ・バルガス氏(32)の場合、12歳で祖父母と同居するためカリフォルニアに渡ったが、4年後に運転免許証を取ろうとした時、身分証明書が偽造と分かって自分が不法滞在者であることを知った。身分を隠しながら大学を卒業、ジャーナリストとして活躍し、2011年になってニューヨーク・タイムズでその事実を公表した。

 バルガス氏は最近、カリフォルニア大学で「コミュニティは恥辱を取り除くべきだ」と語り、不法滞在者の学生に声を上げるよう呼びかけた。こうした学生は国や州の支援が受けられないため、有名大学への進学を断念することが多い。また、親が無免許で自動車を運転したり偽の社会保障番号の使ったりしている場合が多く、発覚すれば親は国外に追放される恐れがある。

 シンガポール生まれの活動家ホン・メイ・パン氏(24)は、滞在ビザ(査証)のない未成年に運転免許の取得資格や学資援助を与えるよう、ニューヨークやニュージャージーでロビー活動を行っている。「アジア人は優秀だから不法移民であることを宣伝すべきでないという考えがあるが、今はコミュニティでこの問題を話し合い、われわれの存在感を高める時」というのが氏の意見だ。

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