太陽光発電市場の5つの動向 〜 CPFのCEOによる2014年の業界予想
- 2014年1月7日
- 環境ビジネス
クリーン・パワー・ファイナンス(Clean Power Finance)のナット・クリーマー最高経営責任者(CEO)は、2014年における太陽光発電の業界動向として、カギとなる5つを次のように予想した。グリーンテック・メディア誌が報じた。
1)個人住宅向けソーラー・パネルの成長継続
個人住宅向けソーラー・パネルは2013年第3四半期に記録を樹立した。その成長傾向は2014年も継続するだろう。
ただ、開発計画への投融資企業と住宅開発業者との提携件数は減少する。それは、大型の開発計画が求められるようになるためだ。
また、現在は個人住宅市場を手がけていない市場開拓分野の企業が同市場に参入して、顧客開拓コストを引き下げる。
2)電力会社が分散型太陽光発電に参入
多くの電力会社が自社のサービス圏の内外で分散型太陽光発電への投資を強化する。公益会社にとって、太陽光発電業界は無視しがたい収入源となる可能性を示している。
3)連邦政府、太陽光発電の購入を拡大
大統領の環境関連政策を受けて、連邦政府機関による太陽光発電の購入が拡大する。予算が限られていることから、第三者の投融資を受けたリース型が主流を占めるだろう。
特に米海軍は、再生可能エネルギー全般、なかでも太陽光発電の大口購入者となる。米軍は、分散型太陽光発電によって経費節減を達成でき、同時にエネルギー安保の確実性も高めることができる。
4)投資家、金利上昇を注視
金利が上昇すれば、開発企画の投資家は大きな利得を求めるようになる。また、金融機関の現金保有高要件が高まることによって、融資コストが上昇する可能性もある。
そのため、これまでのように税制優遇を利用するのではなく、債券を介した資金調達モデルが、資本コストの上昇への対応策として多用されるようになるだろう。
債務を証券化する能力を持った開発業者と、公開債券市場を直接利用できる投資家(すなわち公益会社)が、有利な立場に立つかもしれない。
5)メーカー、ソフト・コスト削減の工夫
ハードウェア・メーカーは、段階的な技術革新を導入して、「ソフト・コスト」の削減を図るようになる。たとえば、エンフェイズ(Enphase)が開発したように、地上設置の過程を自動化する新しいマイクロインバーターが登場している。2014年はこの種の技術によって設置人件費の低下がさらに進むと期待される。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ