イスラエル元首相、重篤 強硬派のシャロン氏

 【共同】1982年のレバノン侵攻を国防相として指揮し、対パレスチナ強硬派として知られるイスラエルのシャロン元首相(85)の容体が悪化し、重篤な状態となった。地元メディアやAP通信が9日、シャロン氏が入院している同国の病院の話として報じた。

 シャロン氏は首相在任中の2006年1月に脳出血で緊急入院して以来、意識が戻らず、政界から引退した。病院当局者は今月9日「極めて重篤な状態だ」と述べた。

 シャロン氏はレバノン侵攻で、パレスチナ解放機構(PLO)をレバノンから追放。右派リクード党首だった00年9月にはエルサレム旧市街のイスラム教聖地を訪問。パレスチナ側から「イスラエルに主権があることを示そうという挑発行為」と受け取られ、第2次インティファーダ(反イスラエル闘争)のきっかけとなった。01年に首相となった後はパレスチナ自治区への侵攻などを実行した。

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