フォックスコン、グーグルと提携か〜ロボット技術の導入で
- 2014年2月11日
- 米国ビジネス
フォックスコンの名称で中国に生産拠点を持つ台湾の電子機器受託生産(EMS)大手ホンハイ(鴻海精密工業)が、ロボットの導入をめぐってグーグルに急接近している。
ウォールストリート・ジャーナルが関係者の話として伝えたところによると、フォックスコンのテリー・ゴウ会長とグーグル幹部のアンディ・ルービン氏は最近台北で会談し、ルービン氏はグーグルが開発中のロボットを使った自動生産技術を実演して見せた。ゴウ氏は強い興味を示したという。
またルービン氏は、フォクスコンが機械工学に強いことからゴウ氏に「グーグルが買収を進めるハイテク事業の統合に力を貸してほしい」と要請したという。
グーグルはロボット部門を立ち上げるため2013年にロボット関連会社8社を買収しており、その中には国防総省向けに研究用モバイル・ロボットを開発したボストン・ダイナミクスも含まれる。この部門は、電子機器組み立てのような製造分野への参入を目指しており、アマゾンのような企業との競合を想定している。
一方、フォックスコンは中国に100万人の労働者を抱えているが、人件費高騰や労使問題の増加を受け、工場の自動化を急いでいる。ゴウ会長は、ロボットを使った新しい工場を作り、自動車や医療機器のような高利益率・高資本商品を主力とするハイテク製造業者に変身したいという野望も持っている。
EMS世界最大手のフォックスコンは、新しいロボット技術を試す最高の場をグーグルに提供できるため、アナリストは、この提携は理屈に合うと見ている。グーグルは、携帯ディバイス用の基本ソフト「アンドロイド」のような新しいロボット向け基本ソフト(OS)を製造業界向けに開発すると予想され、成功すればテクノロジー業界におけるポジションはさらに強化される。
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